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地方大学生が経験した1年間の"東京留学"とこれから

こんにちは、小林冬馬(@toma_kobayashi)です。

僕は徳島大学の4年次を1年間休学して10ヶ月韓国留学を経験したのち、帰国後さらにもう1年休学し、1年間東京に暮らしながら活動をしていました。

<僕の経歴>
 2012年4月:徳島大学に入学
大学4年次(2015年度)、5年次(2016年度)を休学
 2015年2月〜12月:韓国留学
 2016年1月〜2017年2月:東京留学

このように地方大学生が上京して東京で活動することはここ数年は珍しくなく、一部では「東京留学」と呼ばれています。

今回は実際に東京留学を経験した僕の体験談を綴りたいと思います。

東京留学を決めたきっかけ

東京留学を決めたきっかけは大きく2つあります。

①MAKERS UNIVERSITY1期生に採択

1つ目は、NPO法人ETIC.の起業家養成プログラム「MAKERS UNIVERSITY」に採択されたことです。

韓国留学から帰国する直前の2015年12月、留学中ながら応募書類を丹念に練り、Skypeで韓国から面接を受けたのを覚えています。そして帰国後すぐに採択の連絡をいただき、2016年2月の1ヶ月間、東京での事前プログラムに参加しました。

そもそもMAKERS UNIVERSITYに応募した理由は、自分の生活をしている徳島で、”ビジネスを通して”地域をもっと良くしていきたいと思っていたからです。

留学前から徳島県内外で学生団体、インターン、ボランティア活動、イベント主催など、一通り”意識高い系”の活動は行っていました。しかし、様々な活動を続けてきたものの、多くの活動が頭打ちで、「果たして、この活動に意味があるのか?持続性もないし、”学生時代のいい経験”で終わるのでは?」という疑問を持っていたのです。

そこで、留学では小さくではありますが、個人プロジェクトとして地方文化の海外発信に挑戦しました。

そして帰国後は、留学で行っていたプロジェクトをさらに発展させてビジネスとして徳島や社会に貢献していきたいと思っていました。そのように考えていながらも、ビジネスの知識も経験もありませんでした。そこでまずはじめの一歩として、学びの場をMAKERS UNIVERSITYに求めたのです。

僕の想定では、東京での1ヶ月間の事前プログラムが終了した後は、徳島大学に復学し、学んだことを生かして徳島で起業し、そのまま大学卒業後も徳島に留まるつもりでいました。(今思うと、とても浅はかだったなとは思うのですが……)

②プロの阿波踊りのチームからオファーをいただいたこと

しかし、1年休学して東京留学を決意した決め手となる出来事がありました。

事前プログラム参加している2016年2月に、留学中に行っていた個人プロジェクトがきっかけで、プロ阿波踊り集団「寶船」からオファーをいただいたことです。本当に驚きでした。

寶船は日本で唯一法人格(一般社団法人アプチーズエンタープライズ)を持っている阿波踊りチームです。日本全国・世界各地で公演やワークショップを行っていたり、一般メンバーとともに地域の阿波踊りイベントに参加したりしています。僕は一般社団法人のインターン生、そして実際に演者として活動する「プロメンバー」としてのオファーをいただきました。

とても悩みました。ただ、こんなチャンスはもうないと思っていました。

実際に"演者"として日本全国・世界各地で活動することで、自分にはなかった視点が増えるのではないか。"プロ"という影響力を持って阿波踊りをすることで、さらに日本や地域の魅力について、国内外の人にも知ってもらえるのではないか。

そして、(一般社団法人とは言えど)ビジネスをおこなっているスタートアップであり、日本文化の継承というとても困難な問題に取り組もうとしています。そんな組織の一員になれることは、自分でビジネスをしたい人間として修行ができる大きなチャンスです。

そして、MAKERS UNIVERSITYの事前プログラムに参加中の2月には寶船の一員として活動することを決断し、もう1年間休学して東京留学をすることになりました。

事前プログラムに参加中の1ヶ月間、トビタテハウスというシェアハウスに暮らしており、そこで自分の人生を生きている多くの仲間に出会ったことも、この決断に大きな影響を与えてくれたと思います。

東京留学中(2016年1月〜2017年2月)にやったこと

①プロ阿波踊りダンサーとしての活動

日本全国・世界各国を回り、ありがたいことにお給料もいただきながら活動をしていました。海外遠征は7ヶ国(アメリカ・イタリア・ドイツ・フランス・香港・台湾・カナダ)ほど回らせていただき、世界最大の日本プロモーションイベントであるJAPAN EXPOなどにも出演させていただくなど、普通に生きていては経験できないであろう経験を山のようにさせていただきました。

プロの阿波踊りの演者としてのスキルがあまりにも不足していたので、日々の業務や稽古でへとへとになる日々でしたが、各地の人々や多くの日本文化の担い手の方々と繋がり、彼らの思想に触れられたことは大きかったと思いますし、今後何らかの形で生かしていきたいです。

②MAKERS UNIVERSITYのゼミや合宿に参加

2月の事前プログラムを終了したあとは、ゼミや定期的な合宿という形でプログラムが開催されていました。僕は一般社団法人東の食の会 事務局代表の高橋大就さんのゼミに所属しており、月1でマーケティング講座や事業の壁打ちをしていただいていました。

寶船で活動する中で、「伝統芸能・伝統工芸の担い手を紹介するメディア事業」「伝統芸能・伝統工芸の担い手のキャスティング事業」など様々なアイデアを思いついては実施しようとしましたが、僕の熱意やスキルの不足もあって「ビジネスを興し、徳島や地域に貢献する」という当初の目標は達成することができませんでした。これに関しては、東京留学での反省の1つです。

③トビタテ!留学JAPAN事務局での広報インターン

東京留学の後半5ヶ月は、文部科学省内にあるトビタテ!留学JAPAN事務局でインターンシップをさせていただきました。主にトビタテ!留学JAPANの支援企業の出向者で構成されているプロジェクトチームの一員として、ブランドマネージャーコミュニティ制度の立ち上げ・運営を中心に、多くのトビタテ生や支援企業の方と関わりながら仕事を経験させていただきました。

④徳島での活動

東京にいることを生かしながらなにか徳島に貢献できることはなにかと模索し、何度か直接徳島に赴きました。

3月には文部科学省のCOC+という地方創生推進事業の一環として徳島大学で開催された「IPPO」という地域インターンシップフェアに登壇させていただいたり、6月は海外留学・長期インターン経験者を集めて四国の学生を対象に海外留学・県外インターンシップフェアを主催しました。

8月はHLAB TOKUSHIMAという高校生向けのサマースクールにゲストとして参加しました。

10月は徳島大学で知の見取り図サロンというイベントを開催しました。

⑤スターバックスでのアルバイト

生活費を稼ぐために、自宅の最寄り駅のスターバックスでアルバイトもしていました。スターバックスをアルバイト先として選んだ理由は、スターバックスが人気たる由縁を知りたかったこと、留学で身につけた英語や韓国語で接客をしたかったことからです。(外国人観光客が多く訪れる店舗でした)

⑥その他

東京という地の利を生かして、本当のたくさんの学生や社会人にお会いしました。G1カレッジやトビタテのイベントをはじめ、なるべく紹介いただいたイベントには参加するようにしていました。多くの価値観に触れることで、自分の今後の身の振り方について考える機会は本当にたくさんあったと思います。

また、トビタテハウスというシェアハウスに住んでいたので、そこで学生・社会人問わずたくさんの面白い人と出会うこともできました。トビタテハウスのシェアメイトのフォトグラファーの通訳で、一緒に韓国に行ったりもしました。

2016年12月からは、先代から引き継いでトビタテハウスの運営も勤めています。

東京留学で学んだこと・得たもの

1つ目は、寶船(アプチーズ・エンタープライズ)やトビタテ!留学JAPANでの長期インターンシップでビジネスに触れ、マーケティングなどの実務のスキル、PCスキルなどを得ることができたと思います。

2つ目は、自分の経験から何を学んだのかを深く掘り下げ、それを言語化して人に伝える力はかなり鍛えられたと思います。この1年間は何度も自分の留学経験や、なぜ今休学して東京にいるのか、休学の経験から何を学んでいるのかということについて話す機会があったためです。

3つ目は、これが一番大きかったと感じているのですが、物事を構造化して考える癖がついたことです。今やろうとしていることはなぜやるのか、過去の経験や目標から落とし込んで考えるようになりました。

これはトビタテハウスの創設者で、シェアメイトだったドニエフさんの物語理論に触れたことがきっかけでした。彼の物語理論は3月に書籍化され、ぼくの人生の物語もサンプルとして掲載していただいています。

東京留学のマイナスな面としては、東京留学中は本当によく体調を崩し、たくさんの方に心配をおかけしてしまいました。腸閉塞になって1週間入院したりもしました。自己管理能力の乏しさも痛感しましたし、基本的なことを疎かにしていた自分に気づくこともできました。これは本当に反省しなければいけません。

復学後のこれからについて

4月から徳島大学 総合科学部 人間文化学科 心理・健康コースに復学します。卒業単位は全て取得済みで、あとは卒業論文執筆に向けた研究や、高校保健体育の教員免許の取得に向けた授業や教育実習を控えています。

卒業後の進路については、就職活動はせず、徳島県外の大学院に進学しようと思っています。院試は7月で、当面はその勉強に費やすつもりです。

1年間の東京留学でお世話になった皆さま、本当にありがとうございました。

海外や東京に留学したからといって決して偉くはないので、あくまで自分の本分や大切にしたい本質を忘れずに、まずは1年間徳島で精一杯頑張ります。

これからもどうぞよろしくお願いします。


P.S 元トビタテハウスのシェアメイトであり、お隣の県の大学生である友人も東京留学の体験談を書いてくれています。こちらもぜひご一読ください。


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いい1日になりますように!冬馬より
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小林 冬馬

マーケティング支援会社・トライバルメディアハウスの人事←SNSマーケター。93年世代。徳島大スポーツ医学研究室卒。宣伝会議編集ライター養成講座受講中。採用、遠距離恋愛などについてよもやま綴ります。Twitter:https://twitter.com/toma_kobayashi
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