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新卒から2年勤めたトライバルメディアハウスを退職します

2018年4月に新卒入社したトライバルメディアハウス(通称、トライバル)を3月31日付けで退職します。昨日、3月19日(木)が最終出社でした。

自分の備忘録として、そして今後トライバルに入社したい人の参考になるかと思い、退職エントリを書きます。


トライバルとは?

ソーシャルメディアマーケティングに強みを持つマーケティング支援会社です。オーダーメイドのマーケティング支援事業だけでなく、社会のソーシャル化を牽引するSaaSの開発・提供も行っています。

2007年の設立以降、SNS黎明期から企業のソーシャルメディアマーケティングを支援し、Twitterのツイート数創出において企業ブランド部門のギネス記録も保有しています。

ここ数年間は“買ってもらってから”のマーケティング「熱狂ブランドマーケティング」に注力していました。いわゆる「ファンマーケティング」「コミュニティマーケティング」と言われる領域です。

最近はインフルエンサーマーケティング2.0「ファンインフルエンサー」サービスの展開ブロックチェーンSNSを運営するALISとの協業、若年層マーケティング研究グループ「Spark!」の発足など、常に新しいマーケティング支援の形を切り拓いています。

noteも毎週更新しています。自社の情報だけでなく、マーケティングに役立つ記事も多数あるので、ぜひご覧になってみてください。

トライバルでなにをやったか?

<トライバルでの経歴>
●2018年4月~11月 Modern Age/モダンエイジ事業部 マーケター
●2018年12月~2019年3月 HRチーム 採用人事
●2019年4月〜2020年3月 コーポレートデザイン部 HRチーム 採用人事

(僕がトライバルに入った理由はこちら▶僕が新卒でトライバルに入社した3つの理由

2018年4月2日(月)の入社式の前日にインフルエンザに罹患し、早速3日間休むという波乱のスタートでした。花粉症だと思って病院に行ったらインフルエンザと診断され、4月1日だったので「エイプリルフールですよね?ははは……」とお医者さんに言ったのは今では良い(?)思い出です。

●2018年4月~11月 Modern Age/モダンエイジ事業部 マーケター

入社後最初に配属されたのは、Modern Age/モダンエイジ事業部(以下、モダンエイジ)。2018年4月から部署化したばかりで、僕はモダンエイジの新卒1期生でした。

モダンエイジは、音楽・エンタメ業界のマーケティング支援と、音楽・エンターテインメントを通してブランドをデザインすることに強みを持ったエンターテインメントマーケティングレーベルです。

研修を終えた5月以降は、複数の大手企業のソーシャルメディアマーケティング支援をはじめ、某音楽フェスのブース支援や大型コンペで獲得した案件のメンバーにアサイン。オンライン・オフライン問わずさまざまなマーケティング業務に携わり、新鮮なことばかりの刺激的な日々でした。

一方で、業務が重なり、うまく自分をコントロールできず心身ともに疲れてしまうときもありました。「自分は役に立っていない」と自分で自分を追い込む悪循環にも陥り、一緒に働くメンバーにもたくさん迷惑をかけてしまったことは今でも本当に反省しています。もう二度とあんなことは繰り返したくないと思い、あれ以来自分の働き方や自己管理により一層向き合うようになりました。(例えば:疲れやすいあなたへ。僕がやってみてよかった5つのくふうついに社内で「モーニング部」を立ち上げてしまった話

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モダンエイジの新卒歓迎会にて

その頃、人事部長との1on1で異動の話をいただきました。最終的に僕は「人事をやらせてください」と直談判して人事に異動するのですが、実は最初に提案されたのは人事ではない別のポジションでした。最初に異動の話をいただいたとき、改めて自分が今何をしたいのか、自分だからこそできることは何か、考えてみました。リクルートでおなじみ(?)の「君はなにがしたいの?」を自分に問いかけてみたのです。

異動の話をいただいたとき、正直言うと僕は働いていて全然幸せではない状態でした。言い換えると「自分にとっての幸せ」に向き合えていなかったですし、自分の能力を発揮し切れていない感覚もありました。

誤解を招かないように補足しておきたいのですが、トライバル代表の池田さんは普段から全体会議などでトライバルという会社が掲げているMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)や個人としてMVVを持つことの重要性を口酸っぱく伝えてくれています。(参考:正解も戦略もコモディティ化する令和時代、会社は企業文化で倒産する)そんな中でも、日々の業務に忙殺されて「自分にとっての幸せ」に向き合えなくなっていた自分に気づいた当時は、かなりショックでした。

「自分にとっての幸せ」と再び向き合った結果、もう当時の自分みたいに苦しんで働く人を増やしたくないと思ったし、「社員に寄り添って、1人1人が自分にとっての幸せと向き合い、パフォーマンス高く働く環境を作りたい」という想いが湧いてきました。ベンチャーならではの”伸びしろ”だらけの環境に愚痴を言うのではなく、自分の力で良くしていけるのではないかと考えると、ワクワクしてきたのです。

これを業務として向き合うなら、一度「人事」というキャリアに挑戦してみるのはどうかーー。人事のスキルも経験もないけれど、「他者の成功や幸福のために」という想いで働くことや細かい作業に抵抗の少ない自分なら、少しは役に立てるのではないかと思いました。

あとは当時、人事専任担当者は社内にほぼ1人。当時は案件が急増しているときだったので、そもそも採用担当者が必要になってくるタイミングではないかと感じていました。カルチャーに合う人材の採用ならば、現場を経験している自分も貢献できるかもしれないし、「採用のマーケティング化」と云われる昨今、少なからずマーケターとしてのスキルをきっと活かせるはず。

社員が幸せに働き、業績を伸ばす環境の構築」と「採用での貢献」。主にこの2つをやりたくて僕は人事になりました。

粘り強く支えてくれ、僕のわがままを聞いてくださったModern Age/モダンエイジ事業部の皆さん、生意気な新卒を迎え入れてくれた人事部長やHRチームの皆さんには本当に感謝しています。

「守破離」「どうせやるなら徹底的にやる、突き抜ける」という考え方はモダンエイジでの大きな学びで、今も大切にしています。

また、配属時は音楽にそこまで詳しくなかった僕も、モダンエイジでの経験のおかげで音楽の素晴らしさに気づき、Spotifyが手放せない人生になったし、プライベートでライブに行くようにもなりました。

●2018年12月~2019年3月 HRチーム 採用人事

僕が人事に移動したころのHRチームは、先述の人事専任担当者1名・アシスタント1名・HR部門と広報部門を管掌する部長1名・人事未経験で新卒の僕の4名というメンバーでした。人事に異動してすぐは、僕は主に採用を担当することに。

いきなり会社説明会や面接などの矢面に立つことはできなかったので、とにかくまずは採用候補者(応募者)を増やすためのアクションに注力しました。トライバル自体の認知度がまだ高くないと思っていたので、まずはオンライン上のプレゼンスを高めることを目標としました。当時の具体的なアクションとしては、Wantedlyの会社ページを改善したり、Wantedlyフィードを工夫して更新したり。結果、Wantedlyの新卒募集においては前年度の5倍以上の応募を増やすことに成功しました。

あとはジョブディスクリプションの作成・改善や新規媒体・エージェントの開拓、採用イベントの運営(リクルーティング馬肉とか懐かしい……)、会社説明会・面接の日程調整、新卒(19卒)社員の入社式・研修の運営、オンボーディング支援などなど。

その他にもオフィスの備品管理・清掃、粗大ごみ撤去、マニュアル作成、観葉植物の水やり、ルール化されていないことのルール化など「誰もやりたがらないけど、働きやすい環境の構築に繋がりそうなこと」はとにかくなんでもやっていました。この誰もやりたがらないことをやることで、社員に自分のことを知ってもらうことにも繋がりましたし、やったあとに「実は僕、これやってみたかったんですけど……」と提案して新しい仕事に繋げたりもしていました。

会社以外の時間では、人事としての知識やケーススタディを得るため、書籍を読み漁ったり、人事系のイベントやセミナーに足繁く参加したり、人事・人事コンサル・RA/CAをしている友人に話を聞いたりしていました。

来るべきタイミングのために、とにかく信頼と実力を貯める。そんな時期だったと思います。

●2019年4月〜2020年3月 コーポレートデザイン部 HRチーム 採用人事

2019年4月からはHR・広報・自社マーケが統合し、「コーポレートデザイン部」という部署になりました。

広報・自社マーケ担当と同じ部署になったことによって、情報発信体制が強力になり、この1年間は自社noteやWantedlyフィードだけでも70〜80本程度の記事を発信しました。インタビュー記事では、社員の「自分にとっての幸せ」と向き合えて、毎回心が震えるような時間でした。

自分自身のライティング力・編集力も高めて業務に活かしたいと思い、会社の教育支援制度「バージョンアップ支援金」を使って宣伝会議の編集・ライター養成講座にも半年間通いました。

記事の発信だけでなく、プレスリリースや外部イベント/セミナー登壇、メディア露出なども増えたことによって、「社員自身も自社で何が起こってるか把握しきれてない」という課題を感じました。そこで、半分社内報的な意味合いも込めて、「今週のトライバルまとめ」という連載記事も年度途中から始めることに。毎週金曜日に記事を公開した後、1週間お仕事を頑張った社員への労いの言葉を添えて社内チャットで展開するのが毎週のルーティーンになっていました。

また、人事業務においては、5月、6月、8月に各1名ずつ人事のプロフェッショナルが入社し、HRチームとして出来ることがものすごく増えました。もともと人事専任担当だった方は、新規事業立ち上げのため年度途中に他部署へ異動に。

途中から新体制のもと取り組んだ20卒採用。採用チャネル自体に前年と違いはありませんでしたが、チームメンバーとともに良いものは残し、変えるべきものは変えていくというプロセスがとても楽しかったです。僕も次第に説明会や面接、オファー面談なども担当できるようになり、今まで貯めてきたものを発揮できる日々に喜びを感じていました。

20卒採用の結果は、前年比で応募者がかなり増加し選考基準が厳しくなった中で、合計13名が入社してくれることに。僕が初めて携わった新卒採用で、こんなにも素敵なメンバーがトライバルを選んでくれたことが本当に嬉しかったです。内定承諾の連絡をもらうたび、採用担当メンバーと一緒に飛び上がって喜んだことは今でも忘れられません。一方で「ぜひ入社してほしい!」と全力でアプローチをした方にフラれるショックも味わいました……(笑)。(参考:内定者13名が全員集合! 20卒内定式を開催しました #いつかのトライバル

2019年秋ごろから開始し、現在も進行中の21卒採用では、ほとんどの部分を任せてもらえるようになりました。そこで、僕自身が地方大学出身ということもあり、21卒からはオフラインでの候補者体験にも徹底的にこだわりつつ、採用のオンライン化にも本格的に取り組み始めることに。早くから準備していたおかげで、某ウイルスによる採用のオンライン化にも比較的スムーズに対応できたと思います。

21卒採用では、1年間かけてオンライン上のプレゼンスを高めてきた成果が出たのか、2020年3月時点でたくさんの方にご応募をいただいています。なお、僕の転職が決まってからは、もともとメインの新卒採用担当だった人事のベテランが21卒採用を担ってくださっています。もしこれを読んでいる学生さんで、トライバルに興味がある方がいらしたら、ぜひ以下から応募してみてください!

その他、コーポレートデザイン部が主導で学生・社会人向けのマーケティング講座も開講したり(参考:マーケ支援会社が学生・社会人向け講座を提供したお話 #いつかのトライバル )、ベトナムにある完全子会社からの出向者のサポートなど、採用以外の業務にも数多く携わせていただいた、とても充実した1年間でした。

社員が幸せに働き、業績を伸ばす環境の構築」と「採用での貢献」。自分が人事になったときに掲げたこの2つのやりたいことを、愚直に実行してきたつもりです。すぐに成果が出るものとないものがあると思いますが、僕がこの1年間愚直にまいてきた種が、いつかどこかで開花するタイミングが来ると嬉しいです。

トライバルを退職する理由

4月からは新しい会社に転職します。

次の会社では、人事ではなく再びマーケターとして働きます。

入社エントリに詳しい転職理由は書かせていただきますが、実はずっと前から次の会社のことは「いい会社だな」と気になっていました。

社内外で退職の報告をしたとき「いつ頃から転職活動をしていましたか?」とよく聞かれましたが、転職活動をしていたわけでなくて。たまたまご縁があり、思い立ってから数週間後には転職が決まりました。

トライバルに向いている人・向いていない人

ここからはトライバルに入社したい人向けです。

僕がトライバルで2年間働いてみた経験と、一歩引いて見れる今感じていることを2点書きます。

○向いている人「自分の仕事を自分で作る」
✗向いていない人「整っている環境で仕事したい」

トライバルのバリュー(行動指針)は「JUST(自律する・動く・成果にこだわる・楽しむ)」です。

「仕事は自分で作る」というマインドと行動が求められます。周囲に何がやりたいか言葉にする、やりたい仕事をするために結果を出す、やりたい案件を自分でクライアントに提案する……など。

また、逆に何も自分で動かなかったり、分からないことやもやもやをそのままにしていたら、いろんな意味で「放置」される環境かなと思います。

あとは、トライバルは3月22日で設立13周年を迎えますが、いい意味でも悪い意味でもまだまだ“伸びしろ”だらけのベンチャーです。

もちろん、社内の福利厚生や教育環境、ナレッジへのアクセス環境は整っていますが、まだまだ完璧ではないと思います。オフィスも正直きれいとは言えませんボソッ

これも無い、あれも無いと「無い」ことをネガティブに捉えてしまう人にとっては、かなりストレスを感じる環境ではないかと思います。

逆に僕は「無いものを自分で作れる」「自分の意見を柔軟に聞いてもらえる」という面にメリットを感じていました。

○向いている人「凸凹のある人たちとコラボレーションで働きたい」
✗向いていない人「キラキラなキャリアで超優秀な人たちと仕事したい」

トライバルスタッフから「雑草魂」を感じることが多かったです。てか代表の池田さんが雑草魂の権化みたいな人です。(参考:人生100年時代に学びたい雑草魂と組織マネジメント論

もうちょっと詳しく言えば(失礼ですが)学歴や職歴がキラキラな方はあまりいなかったり、得意不得意が明快だったり、なにかしらキャリアにおいて暗黒時代を過ごした方の話もよく聞いた覚えがあったりします。

ただ、そういった経歴や周囲からのラベル付けに甘んじず、真面目にコツコツと努力して実力と実績を積み上げられてきた方が多い印象です。僕自身も地方国立大卒で、決して輝かしい経歴もありませんが、「努力次第で経歴は超えられる」と勇気が出ました。

そういった方たちとのコラボレーションを楽しみながら働きたい方にはとても向いている職場だと思います。

真面目で誠実な方が多いので、逆に目に見えた「野心家」「松岡修造」みたいな方は少なかった印象です。なので今後は、若手で新規事業責任者や事業部長就任に挑む人が現れても面白いなと個人的に思っています。

※ここに書いたことは2020年3月時点に感じたことであって、変わっていくかもしれません。この2年間の間で組織体制も何度も変わるなど、変化が激しい会社だと思います

最後に

代表の池田さん、経営メンバーの皆さん、
Modern Age/モダンエイジ事業部の皆さん、コーポレートデザイン部の皆さん、
OJTの濵崎さん、おくむらさん、メンターのさいぱんさん、
愉快な同期のみんな、
トライバルスタッフの皆さん、
モーニング部、Coffee&Cafe部の皆さん、
ベンチャーに入ることを応援してくれた家族、
楽しいときもつらいときも海外から支えてくれたパートナー、
いつも刺激と安らぎをくれたシェアメイトたち、
その他支えてくださったすべての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

入社を一緒に迎えられなかった20卒の皆さん、本当に申し訳ございません。僕はトライバルからは離れますが、今後も社外メンターのような形で、いつでも頼っていただけたら嬉しいです。皆さんがトライバルで幸せに働けることを心から願っています。

最終出社日は、本当に温かく見送っていただき、忘れられない1日になりました。

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同じ採用担当として最も長い時間をともに過ごした岩山さんと。ユニークTシャツ好きの岩山さんチョイスで、小学生からサウナーの僕に「TTNE(ととのえ)Tシャツ」をいただきました(笑)

おかげですごく晴れやかな気持ちで、次のステップに挑戦することができそうです。

今後も仕事で、プライベートで、トライバルの皆さんとご一緒できることを楽しみにしています。

それでは皆さん、「良い日々を!」(※トライバルではおなじみの挨拶)


2020年4月1日より、株式会社ガイアックスのソーシャルメディアマーケティング事業部に入社しました!


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