2年半勤めたガイアックスを退職しました
2022年10月でガイアックスを退職しました。
ガイアックスには2年半在籍し、SNSマーケティングコンサルタントを2年、新規事業開発を6ヶ月経験しました。この記事では、ガイアックスで過ごした2年半を振り返ります。
Why Gaiax
ガイアックスへ転職した決め手は、事業とカルチャー「フリー・フラット・オープン」への共感です。詳細は入社エントリに預けますが、特に以下に魅力を感じました。
ハイレベルなSNSマーケティングの実践
新規事業創出の機会
働く環境の自由度や仕事の決定権
僕がマーケティングからキャリアをスタートしたのは、学生時代の経験をきっかけに「マーケティングを専門性として身につけ、その力を通して社会貢献していきたい」と思ったからです。また、数年ですが社会人として働き、自分の得意不得意や特性を少しずつ理解していました。
自分のウェルビーイングを保ちながら、仕事に熱中し、自分の専門性を極めていきたい。そう考えたときに、当時の自分にとってガイアックスはふさわしい場所だと感じました。
入社以前から、ガイアックスに信頼できる友人がたくさんいたことも入社の大きな決め手でした。ガイアックスと僕を出会わせてくれた、親友の山口諒真くんには感謝です。
▲ガイアックス公式ブログで書いた入社エントリ
ここから先は、ガイアックスで過ごした2年半を振り返ります。
1年目:2020年4月〜
サマリ
自分をオンボードさせることに苦戦
打席に立ちまくる
半年間地元・神戸へUターン、地元企業で兼業
SNSマーケティングの業務は、前職トライバルメディアハウスでも経験していました。ただ、はじめての転職、はじめてのリモートワーク、そしてコロナ禍です。入社直後は、メンバーとの0からの信頼構築やリモートコミュニケーション、クラウドソーシングの活用、そしてセルフマネジメントなど、ガイアックスの働き方に自分をオンボードさせるのに少し苦労した記憶があります。
▲入社後最初の全社集会で、部署のリモートワークノウハウをシェア
そんな中でも、想像以上に機会も、裁量権もある環境だったのは非常にポジティブでした。入社直後から打席に立ちまくることができたのです。前職トライバルメディアハウス代表の池田さんが提唱する「ビジネス戦闘力 = 累積矢面時間」を身を以て実感できました。
入社4ヶ月目にセミナー登壇の機会をいただいたのも、自信につながりました。たくさん矢面に立てたことで、入社当初の苦戦から思ったよりも早く抜け出せた気がします。
2020年9月から半年間は地元・神戸にUターン。ガイアックスでの仕事に慣れてき始めたタイミングで、自分の力を会社の外でも試してみたく、個人事業主として地元企業で兼業も始めました。
▲SUUMOジャーナルで地元兼業についてインタビューいただいた記事
試行錯誤しながらですが、徐々に自分がパフォーマンスを出せるスタイルを見つけ、構築できていったように思います。
▲会社ブログの社員インタビュー。「セルフマネジメント」がテーマ
2年目:2021年4月〜
サマリ
「クライアントサクセス」と「良い組織づくり」の両立
コーチングを学び、仕事に生かす
SNSマーケコンサル → 新規事業開発へ
ガイアックス2年目も、引き続きソーシャルメディアマーケティング事業部で働いていました。同時に、引き続き個人事業主としてスタートアップ数社での兼業も経験しました。
2年目になり、求められる仕事もより広範囲、ハイレベルになっていきました。さらに、1年目は自分のことでやや手一杯でしたが、2年目以降は組織としての成長に貢献することも自分のミッションになりました。
具体的には、人事経験を生かして部署のオンボーディングシステムやドキュメントシステムを整えたり、既存商材の改善をしたり、新しい商材を開発したり。組織のスループットを高めるための取り組みを次々と実施しました。
さらに、この年からコーチングスクールに半年間通いました。マネジメント的な業務や、デプスインタビューなど、「1人と深く向き合う」業務が増えてきたからです。かねてから僕自身がコーチングを受けており、コーチングの効用を体感していました。「きっとビジネスの現場でも生かせる」と、確信を持てていたのです。結果は大正解。詳しくはまた別で記事を書きたいと思いますが、コーチングを学んで「傾聴のプロ」になれたことは、ビジネスでも、人生においても良い判断だったと思います。
めまぐるしい日々でしたが、会社がコロナ禍に配慮したリフレッシュの機会をたくさん用意してくれました。自社が運営するホテルワークサービス「Otell」にも何度かお世話になりました。
部署のメンバーで、投資先のサービス「お寺ステイ」を使わせてもらったこともありました。
▲部署メンバーとの1枚@山梨県・身延山
次年度から所属することになる「Gaiax Startup Studio」のメンバーと意気投合したのも、ブランド部門が企画してくれた葉山でのワーケーションがきっかけでした。
▲葉山の代表邸でのワーケーション記録
これまでのキャリアは、コンサルという立場でクライアントの事業をサクセスさせることをミッションとしていました。ただ、クライアントの事業や日々の生活で人々のニーズ・ペインに向き合う中で、徐々に事業案もいくつか思い浮かぶようになっていました。
それらを実現するために、新規事業開発や投資を行っているGaiax Startup Studioへ異動し、新規事業開発を担当するようになりました。快く送り出してくれた部署の方々、そして温かく受け入れてくれたGaiax Startup Studioの方々には感謝しています。
事業領域は、既存アセットとのシナジーもあり、僕のWillとも重なるウェルビーイング領域で模索していました。大学時代に志したマーケティングを専門性に、大学時代に専攻していた「ウェルネス(心身の健康)」にまつわる事業を創出する。まさに“Connecting the dots(点と点がつながる)”の感覚でした。パートナーの大病が発覚したのもこの時期で、事業創出に思い切ってチャレンジする決断の背中を押してくれました。
3年目:2022年4月〜
サマリ
新規事業開発に取り組む
EIR(客員起業家)制度の立ち上げも担当
2022年4月からはフルコミットで新規事業開発に取り組みました。
ただ、今回の退職という結果から分かるように、最終的に事業創出というミッションを達成できませんでした。ガイアックスが求める事業の水準に、僕のスキル・覚悟が及ばなかったということです。
今回の事業創出で得た反省は、同様の事業領域で事業創出している別の担当者に引き継いでいます。具体的に取り組んだ事業はオープンにできませんが、無事に事業が立ち上がり、社会に良い影響をもたらすことを願っています。
また、新規事業開発の業務の他に、「客員起業家制度」の立ち上げも担当しました。客員起業家とは、『新規事業開発をミッションに雇用される起業経験者や起業準備者』のことです。
もともとガイアックスにも新卒採用において同様の取り組みはありました。中途採用でも客員起業家を採用する取り組みを開始することになり、その制度の立ち上げを担当しました。
経済産業省の「客員起業家実証事業」の申請も担当し、無事採択いただくことができました。
▲客員起業家実証事業 採択時のプレスリリース
現在ガイアックスでオープンな客員起業家の求人はないようですが、もしご興味のある方は採用情報をウォッチしておいてみてください。
最後に
2年半を振り返ってみて、少し乱暴な言い方ですが、会社を使い倒させていただいた、と感じています。冒頭に書いたような、入社前に思い描いていた働き方や経験を謳歌できました。
それらが実現できたのも、ガイアックスの方々のサポートや、これまで先人たちが醸成してきた「1人ひとりの情熱を尊重し、信じて任せる」カルチャーがあったからです。最後に事業創出という形で会社に貢献はできませんでしたが、自分が残してきたものが、近い未来に大きな花を咲かせる土や栄養になっていると嬉しいです。
「リードザセルフ(Lead the self)」の精神もガイアックスで学びました。自分自身をリードすること、つまり役割やフェーズにおいて、自分(スキル、心身など)を適切な状態に導き保つことができていないと、仲間も、クライアントも、事業も、社会もリードすることはできません。そしてそれは決して自分を甘やかすことではなく、強い意志と胆力を以てして成り立つものです。この「リードザセルフ」の精神が、今後何度も僕を鼓舞してくれるでしょう。
「選んだ道を正解にする」が信条の僕ですが、数多あるキャリアの選択肢にガイアックスを選んで良かったです。ガイアックスで関わってくださったすべての方に感謝します。ありがとうございました!